2016/07/11

大変遅くなってすみません。7/2(土)、札幌で開催されたCLR/H #clrh101で行ったセッション、「PowerShell の概要と 5.x 新機能のご紹介」の資料を公開します。

札幌は涼しくて、何もかも美味しくて良かったです。夏の関西は人間の生存に適した気候とはとても言えないので、しばらく札幌に滞在していたかったですね。

さて、登録ページでのタイトルと若干違いますが、間もなく(8/2に)Windows 10 Anniversary Updateの登場とともにPowerShell 5.1の正式版が利用できるようになるということで、今回、5.0に加えて5.1の新機能もご紹介することにしたためです。(スライドは5.1の新機能の部分以外は、基本的にこれまでの内容と同様です。ご容赦ください。)

なお、PowerShell 5.1は現在のところ、Windows 10 Insider PreviewかWindows Server 2016 TP5で試すことができます。

PowerShell 5.0の登場からWindows Server 2016正式リリースまでの期間がけっこう空いたことと、ラピッドリリースの方針もあって、5.1が短期間で登場することとなりました。なのでどれが5.0でどれが5.1の機能かというのは割と曖昧ですけど、5.1で一番大きく変化するところは、PowerShellのエディションがDesktop EditionとCore Editionに分かれるところだと思います。

PowerShell Core Editionは従来のPowerShellのサブセット版となり、Windows Server 2016のインストールオプションの一つで、フットプリントを軽量化し、Windowsコンテナ技術に最適化された、Nano Serverで動作させることを目的として作られました。

Core Editionでは一部のコマンドレットのみのサポートとなりますが、基本的にNano Serverの管理はリモート経由でPowerShellを直接的あるいは間接的に用いて行うことになるため、当然ながら必須のコンポーネントとなります。

なお、PowerShell Core Editionは先日、1.0リリースを迎えたばかりの、.NET Core上で動作します。.NET Coreとは.NET Frameworkのサブセットで、マルチプラットフォームで動作し、OSSとして開発されています。

.NET Framework上で動作する、従来のフルセット版PowerShellも、Desktop Editionとしてこれまで通り利用可能です。

PowerShell 5.0、5.1の新機能はMSDNでまとめられているのでそちらもご参照ください。

Windows 管理フレームワーク (WMF) 5.0 RTM のリリース ノート概要 | MSDN
WMF 5.1 Release Notes (Preview)

追伸。Microsoft MVP for Cloud and Datacenter Managementを7月付で再受賞いたしました。おかげで今回のイベントで「関西MVP3人が集結」という触れ込みが嘘にならなくて良かったです。そして同じ分野でCLR/Hのスタッフでもある素敵なおひげさんも受賞されました。おめでとうございます。

2015/05/10

第5回PowerShell勉強会でのセッション資料を公開します。

公開されたばかりのWindows Management Framework 5.0 Preview April 2015 、Windows 10 Insider Preview、Windows Server 2016 Technology Preview 2、そしてBuild 2015とMicrosoft Ignite期間中に発表になった情報をなるべく盛り込んでみました。

以下は今回資料を作るのに参考にしたサイト、記事群の一部です。

Windows Management Framework 5.0 Preview April 2015 何はなくともリリースノート。ただし全然まとまっていないので読みづらいです。

What's New in Windows PowerShell いわゆる更新履歴

Windows PowerShell Blog - Site Home - MSDN Blogs 特に直近の記事はすべて重要です

Windows Server Blog - Site Home - TechNet Blogs 上に同じく

Software Inventory Logging Cmdlets in Windows PowerShell SILコマンドレットのリファレンス

Jeffrey Snover | Speakers | Channel 9 PowerShell設計者であるJeffrey Snover氏のIgniteでの講演ビデオ、セッション資料

PowerShell v5 Undocumented Features List Altriveさんの作成されたundocumentedな新機能リスト

Windows Management Framework 5.0 Preview April 2015 がリリースされました - tech.guitarrapc.com ぎたぱそさんのまとめ記事

Windows Server 2016 Technical Preview 2 インストールと GUI の追加 村嶋さんの記事

Microsoft Ignite 2015 Keynote | ブチザッキ No.1によるIgniteキーノートまとめ

Nano Server関係は以下。ちなみにコンテナのPreviewは今夏だそうです。

Getting Started with Nano Server Technet公式記事だが、この手順通りでは動かないらしい

Create Nano Server VHDX file from WIM Altriveさん作成のNano Server構築スクリプト

Nano Server 取りあえずやってみた | ブチザッキ Nano Server構築

vNextに備えよ! 次期Windows Serverのココに注目(14):Windows Server 2016の新プレビュー版に「Nano Server」が搭載、その導入と管理方法 - @IT

山市良のえぬなんとかわーるど: 山市良版 Getting Started with Nano Server 山市良さんのNano Server記事

2013/09/23

(※12/22付記。12/21にこのセッションのブラッシュアップ版セッションを行いました。こちら

9/21に福井県あわら温泉で実施された ITごった煮勉強会vol.2@福井 で、PowerShell 4.0 の新機能である、PowerShell Desired State Configuration (DSC) についてのセッション(30分)をしてきました。以下が発表で使ったpptxの資料となります。

DSC とは Desired (望まれる) State (状態に) Configuration (構成する) の略で、サーバー設定が「望まれる状態」に構成されることを実現するための、Windows Server 2012 R2 / Windows 8.1 で新たに追加されたシステム管理機能です。

PowerShell DSC は、Configuration という新しいキーワードで定義される PowerShell の拡張構文で記述します。

Configuration は、従来の命令型(Imperative)構文 = 「どのように行うか」ではなく、宣言型(Declarative)構文 = 「どういう結果になるべきか」で記述することができます。

Configuration 構文は、例えば、条件分岐して○○のときは○○して…といった手順をプログラミングする必要はなく、「設定ファイル」のように設定項目と設定値を列挙するだけで、DSC 実行後に保証される状態を記述することができるので、プログラミングに明るくないシステム運用者の方にも抵抗なく使うことができると思います。

開発者は従来通りアプリケーションの機能を呼び出すコマンドレットを作成するのに加えて、DSCで用いる「カスタムリソース」も実装することになります。

DSC を用いたシステム構築を行えば、開発者と運用者がより密に連携できるようになるので、継続的デプロイが可能となり、 DevOps 実現のための道具の一つとなるものと思います。

先日、Windows Server 2012 R2 および Windows 8.1 の RTM 版がMSDN /TecnNet Subscription でダウンロード可能になりましたが、目玉機能(?)となる PowerShel DSC についての情報、特に日本語のものがあんまりネット上に見当たらないので、このスライドを参考にしていただければいいかな、と思います。

2012/12/25

本記事はPowerShell Advent Calendar 2012、最終日の記事です。

前回はAdd-Typeコマンドレットを使って独自のクラスを作成し、そのクラスを入力あるいは出力型に取る関数をどのように記述すれば良いのか、というお話でした。

今回は前回に残した課題である、ユーザー定義の独自型の出力にちゃんとした書式を設定する方法について説明していきます。

型データと書式設定データ

PowerShellは.NETオブジェクト(に限らず、型アダプタが存在するCOMやXMLなども、ですが…)をラッピングした型システムを有しているわけですが、このラッピング時にオブジェクトに対してPowerShell独自のデータを付与することができます。それが型データと書式設定データと呼ばれるものです。

型データはクラスにPowerShellエンジンが付加する独自のメンバ(プロパティ、メソッド)です。代表的なものにNoteProperty(静的な値をもつプロパティ), ScriptProperty(スクリプトで記述されたgetterとsetterをもつプロパティ), AliasProperty(既存プロパティのエイリアス), CodeProperty(.NETのスタティックプロパティ), CodeMethod(.NETのスタティックメソッド), ScriptMethod(スクリプトで記述されたメソッド)があります。

型データは .types.ps1xmlファイルにその定義を記述し、モジュールならモジュールマニフェスト(.psd1)のTypesToProcessプロパティに型データファイルパスを指定することで、インポート時に型データを反映させることができます。

Update-TypeDataコマンドレットで後から型データファイルを読み込んで反映することもできます。PowerShell 3.0ではUpdate-TypeDataコマンドレットで.types.ps1xmlファイルを読むのではなく、直接任意のメンバを任意の型に追加することも可能になっています。

また、

$obj | Get-Member -View Extended

とすることで$objに追加されたメンバがどれなのかが分かります。(ちなみに型アダプタによって追加されたメンバはAdapted指定で分かります)

今回の記事では型データについてはこれくらいにして(またいつか改めて取り上げたいですが)、以下、本題の書式設定データの話をしていきます。

書式設定データとは

書式設定データも型データと同様、クラスに付加するデータなのですが、これはオブジェクトを出力する際のデフォルトの表示フォーマットを定義するものとなります。

たとえばGet-Processコマンドレットを実行すると

Handles  NPM(K)    PM(K)      WS(K) VM(M)   CPU(s)     Id ProcessName
-------  ------    -----      ----- -----   ------     -- -----------
    138      13    18456       7104    62            2052 aaHMSvc
     88       8     2168       1268    55            2112 AdminService
...

のようにProcessオブジェクトが表形式で表示されます。

ここで表に含まれるプロパティ、IdとProcessNameは.NETのProcessクラスが持つオリジナルのプロパティで、HandlesはHandleCountプロパティのAliasPropertyです。NPMやWSなども対応するAliasPropertyやScriptPropertyが定義されているのですが、たとえばNPMというAliasPropertyはあってもNPM(K)というメンバはありません。これを定義しているのが書式設定データになるわけです。そもそもこの表に含まれるプロパティの種類であるとか、もっというとProcessオブジェクトは特に指定がない場合は表形式で表示する、といった定義も書式設定データに含まれます。

書式設定データも型データと同様にXMLファイルに定義されるのですが、その拡張子は.format.ps1xmlです。モジュールならマニフェストのFormatsToProcessプロパティに.format.ps1xmlファイルのパスを指定することで表示に反映されますし、Update-FormatDataコマンドレットによって後から反映させることも可能です。

この書式設定ファイルはユーザー定義型に関しても定義を記述できます。つまり、ユーザー定義型に対応する.format.ps1xmlファイルを記述し、それを読み込むことで、自分がAdd-Typeで作った型に対しても書式を設定できるわけです。次の節でそのやり方を見ていきましょう。

書式設定データの作り方

書式設定データ.format.ps1xmlの書式についてはMSDNにリファレンスがあるので、これを読めば自分で一から作成することは可能です。ですがそれはちょっと面倒くさいので、既存の書式設定データをベースに、独自型用に修正していくのがお勧めです。

書式設定データはGet-FormatDataコマンドレットで取得でき、Export-FormatDataコマンドレットでファイルとして出力できます。なお、Export-FormatDataコマンドレットの出力XMLファイルは改行コードが入っていなくて見づらいので、XmlDocumentとして再度読み込んでSave()するという小細工を施すのがお勧めです。先ほどのProcessクラス(System.Diagnostics.Process)の書式設定データをファイル化するには以下のようなスクリプトを実行します。

$ps1xml="process.format.ps1xml"
Get-FormatData System.Diagnostics.Process | Export-FormatData -Path $ps1xml -IncludeScriptBlock
([xml](Get-Content $ps1xml)).Save((Join-Path (Get-Location) $ps1xml))

このスクリプトを実行すると、Processクラスの書式設定データをprocess.format.ps1xmlファイルとして出力できます。

出力した.format.ps1xmlはPowerShell ISE(ただしv3の)で開くのがお勧めです。ちゃんとXMLノードを折りたたみできるので。

さて、出力した.format.ps1xmlファイルをつらつらと眺めると、実際の出力書式の定義はビュー(View)という単位で行われていることがわかります。View要素の下にはName要素(ビューの名前)、ViewSelectedBy要素(ビューを反映する対象の型)、TableControl要素(表の書式)があります。

TableControl要素の下にはTableHeaders要素とTableRowEntries要素が含まれており、前者は表のヘッダーに記載するラベルやその幅などをTableColumnHeader要素に一つ一つ定義し、後者は表の本体に表示するオブジェクトのプロパティ値をTableColumnItem要素に一つ一つ定義しています。

TableColumnItem要素は単純にプロパティ値を表示させるならPropertyName要素にプロパティ名を書くだけでOKです。スクリプトの結果を表示させるならScriptBlock要素内にスクリプトを書きます。ScriptBlock要素内で自動変数$_に1オブジェクトが格納されています。

結局のところ、表に表示したいプロパティの分だけ、TableColumnHeader要素(プロパティ名のラベル)とTableColumnItem要素(プロパティ値)を1:1で定義していけばOKです。

以上を踏まえてprocess.format.ps1xmlを改変して、前回作成したWinscript.Driveクラスの書式設定ファイルdrive.format.ps1xmlを作成してみました。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<Configuration>
  <ViewDefinitions>
    <View>
      <Name>drive</Name>
      <ViewSelectedBy>
        <TypeName>Winscript.Drive</TypeName>
      </ViewSelectedBy>
      <TableControl>
        <TableHeaders>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Name</Label>
            <Width>4</Width>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>VolumeName</Label>
            <Width>15</Width>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Type</Label>
            <Width>15</Width>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>RootPath</Label>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Size(GB)</Label>
            <Width>25</Width>
            <Alignment>Right</Alignment>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Used(%)</Label>
            <Width>7</Width>
            <Alignment>Right</Alignment>
          </TableColumnHeader>
        </TableHeaders>
        <TableRowEntries>
          <TableRowEntry>
            <TableColumnItems>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>Name</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>VolumeName</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>Type</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>RootPath</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <ScriptBlock>[int]($_.Size/1GB)</ScriptBlock>
                <FormatString>{0:#,#}</FormatString>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <ScriptBlock>[int]($_.UsedSpace*100/$_.Size)</ScriptBlock>
              </TableColumnItem>
            </TableColumnItems>
          </TableRowEntry>
        </TableRowEntries>
      </TableControl>
    </View>
  </ViewDefinitions>
</Configuration>

前回作成したスクリプトを実行後、このdrive.format.ps1xmlファイルを

Update-FormatData -AppendPath .\drive.format.ps1xml

のようにして現在のセッションに読み込んでやることで、以降は定義した関数を実行すると、

PS> Get-Drive
Name VolumeName      Type            RootPath                  Size(GB) Used(%)
---- ----------      ----            --------                  -------- -------
C:                   LocalDisk       C:\                            112      88
D:                   LocalDisk       D:\                            466      63
Q:                   CompactDisc     Q:\                                       
V:                   NetworkDrive    \\server\D                   1,397      64

このように定義した型のオブジェクトに対しても、綺麗な書式で出力することができるようになるわけです。

まとめ

ここまで全三回にわたって、「関数の定義」「型の定義」「出力書式の定義」の基本のきについて説明してきました。基本とはいえ、PowerShellでがっつりとちゃんとした関数を書く上で真っ先に押さえておかないといけないことばかりですし、逆にここまで必要最小限に絞った記事もあまりないかなと思い、まとめてみました。参考にしていただければ幸いです。

さて、PSアドベントカレンダー2012もこれで終わりです。皆様、よいクリスマス…はもう終わりなので、よいお年を!

※終わりと言っておきながら実は明日以降、ロスタイムとしてもうひとかたご登場の予定です。ご期待ください。

2012/03/06

次期Windows Server OSであるWindows Server “8”のベータ版が3/1よりWindows 8 Consumer Preview版と同時に提供が開始されました。今回のリリースでは日本語版も提供されています。

それと同時にPowerShell 3.0 betaを含むWindows Management Framework (WMF) 3.0 betaの提供も始まりました。こちらは英語版のみの提供で、日本語環境にインストールするには英語言語パッケージをダウンロードし適用する必要があります。

まだ評価を初めて間もない段階ですが、きづいた点をいくつか書いてみます。

PowerShell ISEがDeveloper Preview/CTP版から大きく変わっており、コマンドを入力する「コマンドペイン」と結果が表示される「出力ペイン」が統合され、「コンソールペイン」となりました。image

こんな感じでコンソールペインはその名の通りコンソール版のPowerShellと見た目や使用感が似ている上にISEならではの機能(インテリセンスなど)が使用可能になっており、ISEはスクリプト編集のみならずインタラクティブシェルとしてpowershell.exeの代わりに使用する場合でもより便利になったと言えるでしょう。なおISEのキーワード色分け設定は細かく指定できたりします。

Server8ではActive Directory管理センターの大幅な機能増強が目に留まります。Active Directory管理センターには「Windows PowerShell 履歴」ペインが追加され、GUIで操作した履歴がそのまま、再実行可能なPowerShellスクリプトとして表示されるようになりました。

たとえばユーザーを作成する作業をGUIでやります。

image

するとその作業内容がこのように履歴ペインに表示されます。

image

履歴はまさにPowerShellスクリプトそのままなので、これを「コピー」してISEに貼りつけるともうスクリプトファイルが完成します。

image

あとは必要に応じてパラメータを変更したり、ループを設けて繰り返し処理をしたり、自由自在に再利用ができます。ここではユーザー名を”testuser2”に変えて実行してみました。最初にGUIで作ったユーザーと同じ設定を用いて複数のユーザーを作成することが簡単に行えます。ユーザー名を記載したCSVファイルを読み込んでそのユーザーを一括作成することなどもできますね(PowerShellにはImport-CsvというCSVファイルを扱うコマンドレットもあります)。

スクリプトファイルにして保存すれば何回でも実行可能ですし、PSScheduledJobモジュールを使ってタスクスケジューラに登録すれば定期実行も可能です。

履歴スクリプトのうち、どこからどこまでが「今やった作業」なのか分かりにくいこともあると思いますが、そういうときには履歴ペインの「タスクの開始」をクリックし、今からやりたい作業名をまずメモします。

image

そしてGUIで作業を行い、終わったら「タスクの終了」をクリックします。

image

作業単位でこれを繰り返します。すべてが終わったら履歴をすべてコピーしてISEに貼りつけてみます。

image

するとこのようにタスク名がコメント行として挿入され、スクリプトのどこからどこまでが、どの作業に対応しているかが明確になるわけです。

このように管理GUIがPowerShellモジュール(コマンドレット)のフロントエンド的存在となり、GUIでの操作によりPowerShellコマンドレットが実行され、その履歴はスクリプトとして再利用が可能というMicrosoftが提唱する新しい管理方式が、ついにWindows Serverの本丸的存在Active Directoryに採用されたということになります。2008R2のActive Directory管理センターも内部的にはそういう構造だったのですが、履歴をスクリプトとして取り出す方法がなかったのですが、Server8からは可能になったということになります。

これまではこの構造が完全に組み込まれていたのはExchange Serverなど限られた製品のみでしたが、今後はこちらの構造が主流になると思われます。GUIとCUIの「いいとこどり」ができるこの構造はなかなか理想的なシステムなんじゃないかと思います。

PowerShellは3.0になってますますWindows OS管理の中核として重要度が高まっており、それに答えるように様々な機能増強が行われています。今回紹介したのはその一面ですが、特にServer8においてPowerShellがいかに重要かはWindows Server "8" に関するテクニカル プレビューの各項目の記述内容の多くにPowerShellに関する記載があることでも分かるかと思います。

2011/09/30

いきなりですが、PowerShellで「カレントディレクトリに含まれる.txtファイルの拡張子をすべて.logに変更する」方法がぱっと思いつくでしょうか?

コマンドプロンプトなら

ren *.txt *.log

で一発なのですが、PowerShellでrenコマンドに対応するコマンドレットであるRename-Itemコマンドレットを使って

Rename-Item -path *.txt -newName *.log

と書くことはできません。Rename-Itemコマンドレットの-pathパラメータと-newNameパラメータはワイルドカード文字を受け付けないからです。

ではどう書くのか。Get-ChildItemコマンドレットの-pathパラメータはワイルドカード文字を使うことができます(Get-Help Get-ChildItem -fullを調べるとpathパラメータの「ワイルドカード文字を許可する」はfalseになってますが、実際はワイルドカードが使えます)。よってGet-ChildItemでワイルドカードを用いてファイル一覧を取得し、それをRename-Itemコマンドレットにパイプで渡すとよさそうです。Rename-Itemの-pathパラメータは「パイプライン入力を許可する true (ByValue, ByPropertyName)」なので、パイプ経由でオブジェクトを渡すとこのパラメータに値が渡ります。なお、ByValueなどの意味は以前書いたエントリを参考にしてください。では書いてみましょう。

Get-ChildItem *.txt | Rename-Item -newItem *.log

あれ、新しい名前のほうのワイルドカードはどうすればいいんだ?というわけでこれでは駄目で、まだ一工夫が必要です。

素直に考えると、Get-ChildItemの結果(FileInfoオブジェクトの配列)をForEach-Objectで列挙して、その各要素でNameプロパティを元にRename-Itemコマンドレットを実行するというのが思いつきます。

Get-ChildItem *.txt | %{Rename-Item -path $_.Name -newName ($_.Name -replace "\.txt`$",".log")}

注: -replace演算子の右辺配列の最初の要素は正規表現を指定します。なので正規表現における特殊文字「.」は「\」でエスケープする必要があります。さらに拡張子以外の文字が置き換わらないように文字列の末端を表す「$」を使用します。「$」はPowerShellにおいて特殊文字なので「`」でエスケープします。

しかしこれはなんかNameプロパティの値を2回も参照してて冗長ですしあまりやりたくないですね。そもそもせっかくRename-Itemコマンドレットの-pathパラメータにパイプライン経由で直接オブジェクトを流し込める利点を生かせていません。

そこで登場するのが、このエントリのタイトルにもある「スクリプトブロックパラメータ」です。実はPowerShellには任意のコマンドレットパラメータにスクリプトブロックを指定する機能があるのです。コマンドレットパラメータは型が指定されていますが、これが<scriptblock>である必要はなく、<string>でも<int>でも何でもOKです。したがって、冒頭の問題の回答は次のように記述することができます。

Get-ChildItem *.txt | Rename-Item -newName {$_.Name -replace "\.txt`$",".log"}

このように、-newNameパラメータの型は<string>であるにも関わらず、スクリプトブロックを指定することができるのです。このスクリプトブロック内の$_は、パイプラインに渡されたオブジェクト配列の一要素です。つまりここではFileInfoオブジェクトになります。

注:この例だとファイルはカレントディレクトリにあるものが対象になるので、カレントディレクトリ以外で実行する場合はNameプロパティの代わりにFullNameプロパティを使ってフルパスを指定してください。

この機能、マイナーだと思いますが知っているとずいぶん楽になるケースが多いと思うので、ぜひ覚えておくことをお勧めします。しかし実はこの例題、Rename-Itemコマンドレットのヘルプの例4そのままだったりします。私はそこの解説を読んでもいまいち仕組みが分かりませんでした。Flexible pipelining with ScriptBlock Parameters - Windows PowerShell Blog - Site Home - MSDN Blogsという記事を読んでようやくこれがPowerShellの機能だと認識した次第です。

まあ、それでもrenコマンドのお手軽さには負けますけども、柔軟性に関してはもちろんPowerShellのほうが圧倒的に優れているのでそこは我慢するしかないのかなあ、と思います。どうしても簡単に書きたい場合は

cmd /c ren *.txt *.log

とかしてくださいませ。

ちなみにこの機能はユーザーが定義した関数では原則使用できないようです。ただ例外があって、次のような関数定義をしておくと大丈夫でした。

function test
{
    param([parameter(ValueFromPipeline=$true)][string]$str)
    process
    {
        $str
    }
}

ポイントはパラメータにparameter属性を指定して、ValueFromPipelineもしくはValueFromPipelineByPropertyNameを$trueにすることと、型名を指定すること(ここでは<string>)です。こうしておけば

dir|test -str {$_.fullname}

のようにして、コマンドレットの場合と同様にスクリプトブロックパラメータを使うことができます。属性と型指定どちらかが欠けているとスクリプトブロックが展開されずそのまま-strパラメータに渡ってしまうようです。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2011/09/30/203768.aspx

2011/04/20

PowerShell 2.0の文法、仕様などが詳しく書かれたドキュメント(英文)がMicrosoftから公開されました。

Download details: Windows PowerShell Language Specification Version 2.0
http://www.microsoft.com/downloads/en/details.aspx?FamilyID=509b77d0-5e5f-4194-a2d0-61648abfd093

320ページのWordファイルです。私はさっそくダウンロードしてpdfで保存しました。(定義済みフィールドプロパティのローカライズの関係上、ヘッダの文字列にエラーが出ているので修正すると良いです。「Heading 1」を「見出し 1」にすればOK)

PowerShellの文法については公式ドキュメントが長らく公開されていませんでした。私が知るかぎり、5年前にPowerShell 1.0のbeta版が公開されたときに付属していたのが公式から出された唯一のものだと思います(RC版からは現行ドキュメントに置き換え)。今回ようやく公式ドキュメントが公開されたのには、PowerShell言語に「Community Promise」が適用されたことと関係があります。

PowerShell Language now licensed under the Community Promise - Windows PowerShell Blog - Site Home - MSDN Blogs
http://blogs.msdn.com/b/powershell/archive/2011/04/16/powershell-language-now-licensed-under-the-community-promise.aspx

Community Promiseとは、Microsoftが自社開発のプログラミング言語などの特許権を行使しないという宣言で、すでにC#とCLIに適用されているものです。今回、PowerShell言語でもCommunity Promiseが適用され、サードパーティがPowerShell言語の実装を自由に行うことができるようになります。もちろんWindows以外のプラットフォーム上で動作するPowerShellを合法的に開発することも可能になります。すでにPashというオープンソースでマルチプラットフォーム対応のPowerShell実行環境のプロジェクトが存在しますが、このプロジェクトの進行を後押しする決定になると思われます。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2011/04/20/198525.aspx

2010/06/25

今月のWindows UpdateでVista/XP/Server 2003/Server 2008用のWindows PowerShell 2.0が提供開始になりました。Windows Server 2008の場合では次のような表示になります。

Windows Server 2008 用の Windows PowerShell 2.0 および WinRM 2.0 (KB968930)

ダウンロード サイズ: 32.4 MB

この更新プログラムを有効にするには、コンピューターを再起動する必要があります。

更新プログラムの種類: オプション

Windows 管理フレームワーク コア パッケージには、Windows PowerShell 2.0 および Windows リモート管理 (WinRM) 2.0 が含まれています。Windows 管理フレームワークの詳細については、http://support.microsoft.com/kb/968929 を参照してください。

詳細情報:
http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=165613

 

公式ブログの記事:Windows PowerShell 2.0 on Windows Update - Windows PowerShell Blog - Site Home - MSDN Blogs

このアップデートは強制ではなくオプションです。このアップデートを適用すると、Windows 管理フレームワーク (Windows PowerShell 2. 0、WinRM 2. 0、および BITS 4. 0) をインストーラーを使用して適用するのと同様にPowerShell 2.0を導入することができます。なお、このインストーラーではPowerShell 1.0があらかじめシステムにインストールされている場合は前もってアンインストールする必要がありましたが、Windows Updateの場合はアンインストールの必要はなく、自動的に1.0が上書きされ2.0になります。なお.NET Framework 2.0 sp1以上がインストールされていない場合、または、正式版でないPowerShellがシステムにインストールされている場合、このアップデートは候補に現れません。

このアップデートはアンインストールすることができます。その場合はコントロールパネルの「プログラムと機能」などで「更新プログラム」を表示し、「Windows Management Framework Core」を選択します。なおこのアップデートをする前にv1.0をインストールしていた場合は、当該アップデートをアンインストールすることでPowerShellのバージョンがv2.0からv1.0に戻ります。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/06/25/190599.aspx

2009/10/28

PowerShell 2.0のXP/Vista/2003/2008用の正式版が10/26にリリースされました。

Description of the Windows Management Framework on Windows XP, Windows Server 2003, Windows Vista, and Windows Server 2008
http://support.microsoft.com/kb/968929/en-us

結局、日本語版のインストーラーがどこにあるのか分かりにくいので直リンクをどうぞ。

2008 x86
2008 x64
2003 x86
2003 x64
Vista x86
Vista x64
XP

パッケージに関して、くわしくはこちらの記事を。

Windows PowerShell Blog : Windows Management Framework is here!
http://blogs.msdn.com/powershell/archive/2009/10/27/windows-management-framework-is-here.aspx

Shigeya Tanabe's blog : XP, Vista, Windows Server 2003, 2008 向けの Windows Powershell 2.0 が公開されました
http://blogs.technet.com/stanabe/archive/2009/10/28/powershell-for-xp-vista-ws03-ws08-released.aspx

さて、PowerShell 2.0は1.0と同居できないため、1.0がインストールされている環境だとインストーラーではねられます。まずは1.0をアンインストールしてください。2008では機能の削除、2003などではプログラムの追加と削除から、「更新プログラム」チェックをつけて「kb926140」を削除してください。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2009/10/28/182502.aspx

2009/08/16

Windows PowerShell Blog : Powershell 2.0 for Windows Vista and Windows Server 2008 - Release Candidate
http://blogs.msdn.com/powershell/archive/2009/08/14/powershell-2-0-for-windows-vista-and-windows-server-2008-release-candidate.aspx

というわけで、RC版が8/14に出たそうです。といっても、7と2008 R2に載っているのは正式版だしv2自体はすでにRTMしてるので、なんでRCなのかよくわからないのですが、移植とかパッケージとかインストーラとかの関係とかでしょうかね?WinRM2.0はパッケージに同梱みたいです。BITS4.0ってなんだろう?

あと2003とXP版はまだだそうです。

いつ正式版出るのかな。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2009/08/16/180170.aspx

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