2010/09/05

PowerShellの-eq演算子を使って文字列の比較をしていたとき、長音記号(ー)と踊り字(ヽ,ヾ,ゝ,ゞ,々)を含む場合に特異な挙動を示したので、参考までに書いておきます。

長音記号と踊り字単独、もしくはこれらの文字から始まる文字列(”ーあああ”など)に関しては、その長音記号と踊り字はすべて同じ文字であるとみなされます。

たとえば

PS> "々" -eq "ー"
True
PS> "ゞあああ" -eq "ヽあああ"
True

-ceq(大文字小文字を区別する-eq)でも同様です。

なお、これらの文字の前に長音記号と踊り字以外の文字がある場合は、別の文字列とみなされます。

PS> "態々" -eq "態ー"
False

これらの文字を含む文字列を比較する場合は十分気を付けてください。たとえば"々"と"ー"は常に別の文字と解釈させたい場合は、

PS> [string]::op_Equality("々","ー")
False

のようにop_Equalityメソッドを使うとよいでしょう。このようにすると.NETのSystem.Stringクラス標準の比較演算を行います。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/09/05/192771.aspx

2010/08/11

正規表現は便利なのですが、「ある文字列が存在したときはマッチしない」という正規表現を書くのはちょっと考えないとできないと思います。今回考えてみたので使ってみてください。

^(?!.*【文字列】)

PowerShellによる使用例。「test」という文字列が含まれているとFalseになる。

PS C:\Users\daisuke> "test" -match "^(?!.*test)"
False
PS C:\Users\daisuke> "testAAA" -match "^(?!.*test)"
False
PS C:\Users\daisuke> "AAAtest" -match "^(?!.*test)"
False
PS C:\Users\daisuke> "AAAtestAAA" -match "^(?!.*test)"
False
PS C:\Users\daisuke> "AAAtestAAAtestAAA" -match "^(?!.*test)"
False
PS C:\Users\daisuke> "AAA" -match "^(?!.*test)"
True
PS C:\Users\daisuke> "" -match "^(?!.*test)"
True

このようにちゃんと動きます。

この正規表現の意味は、「文頭があるとマッチする。ただし、あとに0文字以上の何かの文字およびtestという文字列が続く場合はマッチしない」となります。評価対象になる文字列には必ず文頭が存在するので^が基本的にはすべてマッチするのですが、後に否定の先読み(?!・・・)をつけてマッチする条件を絞っているのがポイントです。

なお、【文字列】の部分は、任意の正規表現も使用可能です。正規表現の否定、論理反転ができるわけですね。

正規表現の否定の先読み(?!・・・)は処理系によっては使えないそうです。.NET、VBScript、JavaScript、Perl、PHPなんかの最近のバージョンでは大丈夫みたいです。

なんでもかんでも正規表現にしなくても、コードを書いてやれば大抵のことは解決します。この例でも、"test"のマッチ結果を論理否定すれば求める結果は得られます。ですが正規表現でしかプログラムの機能を拡張できないケースというのもよくありますよね。TwitterクライアントのNG処理とか。そういうときに使えばいいんじゃないかなと思います。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/08/11/192221.aspx

2010/07/02

このたびMicrosoft MVP for Data Center Management- PowerShellのアワードを再受賞しました。表彰期間は2011年の6月までです。

マイクロソフト MVP アワードプログラムより

MVP アワードプログラムは、マイクロソフトの製品やテクノロジーに関する豊富な知識と経験を持ち、オンラインまたはオフラインのコミュニティや、メディアなどを通して、その優れた能力を幅広いユーザーと共有している個人を表彰するものです。

私はこれでMSMVP7回目の受賞となります。これも皆様の温かいご支援の賜物です。今後ともよろしくお願いいたします。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/07/02/190840.aspx

2010/06/25

今月のWindows UpdateでVista/XP/Server 2003/Server 2008用のWindows PowerShell 2.0が提供開始になりました。Windows Server 2008の場合では次のような表示になります。

Windows Server 2008 用の Windows PowerShell 2.0 および WinRM 2.0 (KB968930)

ダウンロード サイズ: 32.4 MB

この更新プログラムを有効にするには、コンピューターを再起動する必要があります。

更新プログラムの種類: オプション

Windows 管理フレームワーク コア パッケージには、Windows PowerShell 2.0 および Windows リモート管理 (WinRM) 2.0 が含まれています。Windows 管理フレームワークの詳細については、http://support.microsoft.com/kb/968929 を参照してください。

詳細情報:
http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkID=165613

 

公式ブログの記事:Windows PowerShell 2.0 on Windows Update - Windows PowerShell Blog - Site Home - MSDN Blogs

このアップデートは強制ではなくオプションです。このアップデートを適用すると、Windows 管理フレームワーク (Windows PowerShell 2. 0、WinRM 2. 0、および BITS 4. 0) をインストーラーを使用して適用するのと同様にPowerShell 2.0を導入することができます。なお、このインストーラーではPowerShell 1.0があらかじめシステムにインストールされている場合は前もってアンインストールする必要がありましたが、Windows Updateの場合はアンインストールの必要はなく、自動的に1.0が上書きされ2.0になります。なお.NET Framework 2.0 sp1以上がインストールされていない場合、または、正式版でないPowerShellがシステムにインストールされている場合、このアップデートは候補に現れません。

このアップデートはアンインストールすることができます。その場合はコントロールパネルの「プログラムと機能」などで「更新プログラム」を表示し、「Windows Management Framework Core」を選択します。なおこのアップデートをする前にv1.0をインストールしていた場合は、当該アップデートをアンインストールすることでPowerShellのバージョンがv2.0からv1.0に戻ります。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/06/25/190599.aspx

2010/05/20

PowerShell的システム管理入門
第3回 ファイル/レジストリの操作

http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/operation/pshsys03/pshsys03_01.html

よろしくお願いしますー。

ファイル、フォルダ操作、テキストファイル読み書き、レジストリ操作などの話題です。PSプロバイダという仕組みに基づいていろいろなリソースを同じコマンドレットで扱えるところがポイントですね。

そして5/29のわんくま大阪勉強会でPowerShellのコマンドレットとPSプロバイダを開発する話をやります。ファイル、レジストリ、Active Directory、そしてTwitter…。ご興味のある方はぜひご参加ください!

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/05/20/189218.aspx

2010/04/16

PowerShellの基礎 − @IT
http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/operation/pshsys02/pshsys02_01.html

知っておくべき最低限の基礎文法について取り上げました。前にこのブログで書いた基礎文法最速マスターからさらにエッセンスを取り出した感じです。次回からはシステム管理法の各論に入ります。よろしくです。

ところでこのブログのタイトルをScripting WeblogからPowerShell Scripting Weblogに改名しました。よろしくです。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/04/16/188089.aspx

2010/03/11

PowerShell的システム管理入門
―― PowerShell 2.0で始める、これからのWindowsシステム管理術 ――

@ITでPowerShellを使ったシステム管理入門の連載を始めました。どうぞよろしくお願いします。

月1更新の全10回を予定しています。予定はこちら。

第1回:PowerShellの概要―今回。概要の解説
第2回:PowerShellの基礎―PowerShellの基礎解説
第3回:ファイル/レジストリの操作
第4回:サービス/プロセスの操作
第5回:イベント・ログの操作
第6回:システム情報(WMI)の取得
第7回:ActiveDirectoryの操作
第8回:IISの管理
第9回:Hyper-Vの管理
第10回:Exchange 2007の管理

これまでWebにあるPowerShell記事は商用記事、個人ブログ問わず、どちらかというと言語的アプローチが多かったと思うのですが、今回の連載はPowerShell言語にフォーカスするのではなく、システム管理シェルとしての機能にフォーカスしています。PowerShellの開発者がシステム管理者に使ってほしいと思っているであろうシステム管理機能を勝手にランキングし、上位を取り出して目次にしました。PowerShell 2.0の段階ではたぶんこのあたりが美味しいと思っています。どうでしょう。ほかにもバックアップとか、フェイルオーバークラスタリングとか、グループポリシーとか、サーバー製品群でもSQL Server 2008とかもありますが、まずはこの辺からかなぁと。

この間、PowerShell2.0の新機能についても記事書いたのであわせてどうぞ。

それと直前の告知になってすみませんですが、今週の土曜日、名古屋でPowerShell 2.0のセッションやります。お時間の都合がつくかたでご興味があればこちらもぜひどうぞ。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/03/11/187020.aspx

2010/03/06

ホワイトボードプログラミング
反転...ですかー
ループなしで、配列の順序を逆にする

よし、おれにまかせろ!

PS C:\Users\daisuke> $array=@(1,3,5,7,9,11)
PS C:\Users\daisuke> $array=$array[($array.length-1)..0]
PS C:\Users\daisuke> $array
11
9
7
5
3
1
元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/03/06/186860.aspx

2010/03/04

PowerShell 2.0ではscriptblockにGetNewClosure()メソッドが追加され、クロージャを記述することができるようになりました。

クロージャを作るには、まず関数の中に変数(レキシカル変数)と関数(PowerShellではスクリプトブロック)を定義します。外側の関数内に定義された変数(レキシカル変数)を関数内に定義された内側の関数から操作するようにしておきます。そして外側の関数は内側の関数そのものを返却するようにしておきます。これでクロージャができました。

クロージャを使用するには、まず外部から外側の関数の戻り値(これは内側の関数です)を変数に代入します。そしてこの変数に含まれる関数(内側の関数)を実行すると、レキシカル変数に何らかの変化を及ぼしつつ結果が返却されます。ポイントは、レキシカル変数の値が保持されることです。その結果、内側の関数を実行するたびにその時のレキシカル変数の値に基づいた結果を返却するようにできるわけです。

とまあ書いても何のことかよくわからないかと思いますので実例を示します。よくある例題なのですが、「呼び出すたびに1が加算された結果を返す関数。すなわち、呼び出すと結果が、1,2,3,4…と続いていく関数」を考えます。

function counter()
{
	$x=0
	return {$script:x++;return $x}.GetNewClosure()
}

これがクロージャの本体です。ポイントは、scriptスコープを使用することで内側のスクリプトブロックからレキシカル変数(ここでは$x)の値を変更している点です。

使用法は次のようになります。変数$fにcounter関数の内側のスクリプトブロックを代入し、&演算子で実行しています。

PS C:\Users\daisuke> $f=counter
PS C:\Users\daisuke> &$f
1
PS C:\Users\daisuke> &$f
2
PS C:\Users\daisuke> &$f
3
PS C:\Users\daisuke> &$f
4
PS C:\Users\daisuke>

見事、お題を実現することができました。

さて、GetNewClosure()メソッドが追加されたことで、関数のカリー化も可能になります。カリー化とは、たとえばf(x,y)という関数があった場合、g(x)(y)という、f(x,y)と常に同じ値を返却する関数を作ることです。一般には、複数の引数をとる関数fを、fの最初の引数だけを引数にとり、「fの残りの引数をとり結果を返す関数」が戻り値であるgという関数に変換することです。これまた何のことかわかりにくいですね。

たとえば一番簡単な例。引数同士を加算する関数sumをカリー化してcurried_sumという関数を作ってみます。

function sum([int]$x,[int]$y)
{
	return [int]($x+$y)
}

function curried_sum([int]$x)
{
	return {param([int]$y);return sum $x $y}.GetNewClosure()
}

これでsumのカリー化ができました。実行してみます。

PS C:\Users\daisuke> &$(curried_sum 3) 4
7
PS C:\Users\daisuke> &$(curried_sum -6) 14
8
PS C:\Users\daisuke> &$(curried_sum -2) -3
-5
PS C:\Users\daisuke> $sum5 = curried_sum 5
PS C:\Users\daisuke> &$sum5 11
16
PS C:\Users\daisuke> &$sum5 -4
1
PS C:\Users\daisuke> $sum2 = curried_sum 2
PS C:\Users\daisuke> &$sum2 8
10
PS C:\Users\daisuke> &$sum2 1
3

PowerShellの関数の呼び出し方がわりと特殊であるため、少々分かりにくいですがサブ式$()と呼び出し演算子&をつかってカリー化されたsum関数を実行して目的通りの結果を得ています。たとえば最初の例は3+4を実行していることになり、結果はsum 3 4と同じ7になります。以下同様です。$sum5は、「引数に5を加える関数」になります。

いかがでしたでしょうか。PowerShellでも(なんか文法とか奇妙ですが)クロージャやカリー化ができて楽しいですね。というか私は本記事を書くにあたってクロージャとカリー化がなんぞやということを勉強しました…。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/03/04/186768.aspx

2010/02/22

PowerShell 2.0では標準コマンドレットの数が1.0の129個から236個へと、107個増えています。また、既存のコマンドレットの一部にパラメータが増えています。そこで、2.0で新しく加わったコマンドレットと、新しく追加されたパラメータを列挙するスクリプトを作ってみました。

まず、1.0がインストールされている環境で、コマンドレットのリストをXMLに書き出します。次のコマンドを実行してください。

 get-command -type cmdlet|export-clixml cmdlets1.xml -depth 3

同様に、2.0の環境でも実行してください。

 get-command -type cmdlet|export-clixml cmdlets2.xml -depth 3

出来上がった二つのxmlファイルをカレントディレクトリに置いて、次のスクリプトを実行すると、新しく追加されたコマンドレットとパラメータが列挙されます。(必要なら適宜リダイレクトするなどしてファイルに落とし込んでください)

function Get-CmdletHash
{
    param([string]$path)
    $cmdlets = Import-Clixml $path
    $cmdletsHash = @{}
    $cmdlets|
        %{
            $parameters = @()
            $_.ParameterSets|
                %{
                    $_.Parameters|
                        %{
                            $parameters += $_.Name
                        }
                }
            $parameters = $parameters|Sort-Object|Get-Unique|?{"WarningAction","WarningVariable" -notcontains $_}
            $cmdletsHash.Add($_.Name,$parameters)
        }
    return $cmdletsHash
}

$ver1 = Get-CmdletHash cmdlets1.xml
$ver2 = Get-CmdletHash cmdlets2.xml

$ver2.Keys|
    %{
        if($ver1.ContainsKey($_))
        {
            $result = Compare-Object $ver1[$_] $ver2[$_]
            if($result)
            {
                "[Update] $_"  
                $result | Format-Table
            }
        }
        else
        {
            "[New] $_  `r`n" 
        }
    }

出力結果を置いておきます。こちら

このスクリプトではGet-CommandコマンドレットがSystem.Management.Automation.CmdletInfoというコマンドレットの情報を格納したオブジェクトを返すことを利用し、Export-Clixmlコマンドレットでシリアライズ化してXMLファイルに落とし込むことにより異なるバージョンのPowerShell同士を比較しています。ここで-depthパラメータを3にしているのは、パラメータ情報を格納するParametersプロパティがルートから3階層下にあるためです。(デフォルトは2階層下までを出力。PS2.0ではCmdletInfoにParametersプロパティというのがあって2階層でたどれるのですが1.0にこのプロパティはないのでParameterSetsプロパティからたどる必要があります)

また、WarningActionとWarningVariableという共通パラメータが増えているので、これらはすべてのコマンドレットに共通して追加されているパラメータなので除外しておきます。

あとはパラメータをコマンドレットごとに配列化して、Compare-Objectで比較しています。新しく追加されたコマンドレットは[New]のマークをつけ、既存のコマンドレットでパラメータに変化があるものは[Update]をつけて追加されたパラメータを列挙するようにしています。

かなりたくさんのコマンドレットでパラメータが増えたことが分かりますね。また、Get-CommandコマンドレットのPSSnapinパラメータが廃止され、Moduleパラメータに変更されたことなどが分かったりします。

1.0ユーザーだった方にお勧めのスクリプトです。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2010/02/22/186334.aspx

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