2015/11/09

前編(前々回)中編(前回)の続きです。

分かち書きとは

中編で作ったGet-JpYomi関数は、JapanesePhoneticAnalyzerクラスの読み仮名取得機能にフォーカスを当てたラッパー関数でした。

今回は、JapanesePhoneticAnalyzerクラスの最大の使用目的と思われる、「分かち書き」を目的とした関数を作成します。分かち書きとは、文章を文節単位で分割することと考えて頂いて良いかと思います。

前々回作ったGet-JpWordは単語単位の分割を行うものでしたが、読みやすさや発音のしやすさを目的として文章を分割表記する場合は、単語単位では細かすぎると言えます。

よって単語単位ではなく、文を意味のあるまとまりとして区切ることのできる最小の単位である、文節単位で分割する方法を考えてみます。

Split-JpText関数

前編で作ったGet-JpWord関数をラップし、分かち書きに特化した関数Split-JpTextを作成しました。まずは以下にコードを示します。

function Split-JpText
{
    param(
        [parameter(ValueFromPipeline=$true)]
        [PSObject[]]
        $InputObject,

        [ValidateSet("Text", "Yomi", "Detail")]
        [string]
        $Format = "Text",

        [ValidateSet("ByWord", "ByPhrase")]
        [string]
        $SplitMode = "ByPhrase",

        [string]
        $Separator = " ",

        [switch]
        $ToArray
    )

    begin
    {
        if($Format -eq "Detail"){$ToArray = $true}
    }

    process
    {
        foreach($o in $InputObject)
        {
            $o.ToString() | Get-JpWord | 
            foreach -Begin {
                $phrases = @()
                $phrase = $null
            } -Process {
                if($_.IsPhraseStart)
                {
                    if($phrase){$phrases += $phrase}
                    $phrase = New-Object psobject |
                        Add-Member -MemberType ScriptProperty -Name Text -Value {
                            -join $this.Words.DisplayText} -PassThru |
                        Add-Member -MemberType ScriptProperty -Name Yomi -Value {
                            -join $this.Words.YomiText} -PassThru |
                        Add-Member -MemberType NoteProperty -Name Words -Value @() -PassThru
                }
                $phrase.Words += $_
            } -End {
                if($phrase){$phrases += $phrase}

                if($SplitMode -eq "ByPhrase")
                {
                    $out = switch($Format)
                    {
                        "Text"   {$phrases.Text}
                        "Yomi"   {$phrases.Yomi}
                        "Detail" {$phrases}
                    }
                }
                else
                {
                    $out = switch($Format)
                    {
                        "Text"   {$phrases.Words.DisplayText}
                        "Yomi"   {$phrases.Words.YomiText}
                        "Detail" {$phrases.Words}
                    }
                }

                if($ToArray)
                {
                    $out
                }
                else
                {
                    $out -join $Separator
                }
            }
        }
    }
}
パラメータの説明
パラメータ名 説明
InputObject 任意の型 入力テキスト。文字列以外の型の場合は文字列に変換して評価される。パイプライン入力可能。
Format string Text(デフォルト):文字列のみ出力する。
Yomi:文字列ではなく読みを出力する。
Detail:文節の文字列、読み、各文節に含まれる単語の配列を含んだオブジェクトの配列を出力する。(SplitMode=ByPhraseの時のみ)
SplitMode string ByPhrase(デフォルト):文を文節単位で分割する。
ByWord:文を単語単位で分割する。
Separator string 分割文字を指定。デフォルトは" "(半角スペース)。(Format=DetailもしくはToArray指定時には無効)
ToArray switch 指定すると、単一の文字列ではなく、文字列の配列を出力する。
使用法
  • 分かち書き(文節)
    例:Split-JpText "今日はいい天気ですね。"
    出力:今日は いい 天気ですね 。
  • 分割文字指定
    例:Split-JpText "今日はいい天気ですね。" -Separator /
    出力:今日は/いい/天気ですね/。
  • 分かち書き(単語)
    例:Split-JpText "今日はいい天気ですね。" -SplitMode ByWord
    出力:今日 は いい 天気 です ね 。
  • 文節単位で読み仮名を表示
    例: Split-JpText "今日はいい天気ですね。" -Separator / -Format Yomi
    出力:きょうは/いい/てんきですね/。
  • 分かち書きした文節を文字列配列として変数に格納
    例:$phrases = Split-JpText "今日はいい天気ですね。" -ToArray
解説

ちょっと長めの関数ですが、ポイントはJapanesePhoneticAnalyzerクラスのGetWordsメソッドが返すJapanesePhonemeオブジェクトのIsPhraseStartプロパティです。

IsPhraseStartプロパティは、当該単語(Phoneme)が文節(Phrase)の開始部分にあたる単語であればTrueを返します。すなわち、JapanesePhonemeコレクションを文頭から文末まで列挙していったとき、IsPhraseStartプロパティがFalseからTrueに変わる部分が文節の境界になるわけです。

Split-JpText関数では、単語を列挙していき、文頭もしくは文節の境界に遭遇すると、文節に含まれる文字列(Textプロパティ)とその読み(Yomiプロパティ)と単語の配列(Wordsプロパティ)を格納するオブジェクトを新たに作成し、$phrase変数に代入します。一方で$phrase変数に元々入っていたオブジェクトは、$phrases配列に追加します。

$phraseオブジェクトのWordsプロパティには、列挙中の単語を都度、追加していきます。

なお、$phraseオブジェクトのTextプロパティとYomiプロパティはスクリプトプロパティとして定義しておき、必要時に値を取得するようにしてあります。

まとめ

3回に渡って、JapanesePhoneticAnalyzerクラスの使用法を具体的なラッパー関数を作成して紹介しました。

個人的には、PowerShellからなら中編で挙げた、読みの取得が一番使いでがあるかな?と思いました。今回取り上げた分かち書きは、意外と応用例が思いつきませんでした。

前編のGet-JpWord関数を使って、何らかの文書群の単語リストをあらかじめインデックスとして出力しておき、単語検索コマンドを実装するのも面白そうですね。

ただ、残念ながら品詞情報が取れないので、JapanesePhoneticAnalyzerをmecabとかの形態素解析エンジンの代替にするのはちょっと厳しいかもしれないです。まあ、標準機能のみでちょっとしたものを作れるのは大きいかと思います。何か日本語の文章を解析する必要があるときには使ってみてはいかがでしょうか。

2012/12/25

本記事はPowerShell Advent Calendar 2012、最終日の記事です。

前回はAdd-Typeコマンドレットを使って独自のクラスを作成し、そのクラスを入力あるいは出力型に取る関数をどのように記述すれば良いのか、というお話でした。

今回は前回に残した課題である、ユーザー定義の独自型の出力にちゃんとした書式を設定する方法について説明していきます。

型データと書式設定データ

PowerShellは.NETオブジェクト(に限らず、型アダプタが存在するCOMやXMLなども、ですが…)をラッピングした型システムを有しているわけですが、このラッピング時にオブジェクトに対してPowerShell独自のデータを付与することができます。それが型データと書式設定データと呼ばれるものです。

型データはクラスにPowerShellエンジンが付加する独自のメンバ(プロパティ、メソッド)です。代表的なものにNoteProperty(静的な値をもつプロパティ), ScriptProperty(スクリプトで記述されたgetterとsetterをもつプロパティ), AliasProperty(既存プロパティのエイリアス), CodeProperty(.NETのスタティックプロパティ), CodeMethod(.NETのスタティックメソッド), ScriptMethod(スクリプトで記述されたメソッド)があります。

型データは .types.ps1xmlファイルにその定義を記述し、モジュールならモジュールマニフェスト(.psd1)のTypesToProcessプロパティに型データファイルパスを指定することで、インポート時に型データを反映させることができます。

Update-TypeDataコマンドレットで後から型データファイルを読み込んで反映することもできます。PowerShell 3.0ではUpdate-TypeDataコマンドレットで.types.ps1xmlファイルを読むのではなく、直接任意のメンバを任意の型に追加することも可能になっています。

また、

$obj | Get-Member -View Extended

とすることで$objに追加されたメンバがどれなのかが分かります。(ちなみに型アダプタによって追加されたメンバはAdapted指定で分かります)

今回の記事では型データについてはこれくらいにして(またいつか改めて取り上げたいですが)、以下、本題の書式設定データの話をしていきます。

書式設定データとは

書式設定データも型データと同様、クラスに付加するデータなのですが、これはオブジェクトを出力する際のデフォルトの表示フォーマットを定義するものとなります。

たとえばGet-Processコマンドレットを実行すると

Handles  NPM(K)    PM(K)      WS(K) VM(M)   CPU(s)     Id ProcessName
-------  ------    -----      ----- -----   ------     -- -----------
    138      13    18456       7104    62            2052 aaHMSvc
     88       8     2168       1268    55            2112 AdminService
...

のようにProcessオブジェクトが表形式で表示されます。

ここで表に含まれるプロパティ、IdとProcessNameは.NETのProcessクラスが持つオリジナルのプロパティで、HandlesはHandleCountプロパティのAliasPropertyです。NPMやWSなども対応するAliasPropertyやScriptPropertyが定義されているのですが、たとえばNPMというAliasPropertyはあってもNPM(K)というメンバはありません。これを定義しているのが書式設定データになるわけです。そもそもこの表に含まれるプロパティの種類であるとか、もっというとProcessオブジェクトは特に指定がない場合は表形式で表示する、といった定義も書式設定データに含まれます。

書式設定データも型データと同様にXMLファイルに定義されるのですが、その拡張子は.format.ps1xmlです。モジュールならマニフェストのFormatsToProcessプロパティに.format.ps1xmlファイルのパスを指定することで表示に反映されますし、Update-FormatDataコマンドレットによって後から反映させることも可能です。

この書式設定ファイルはユーザー定義型に関しても定義を記述できます。つまり、ユーザー定義型に対応する.format.ps1xmlファイルを記述し、それを読み込むことで、自分がAdd-Typeで作った型に対しても書式を設定できるわけです。次の節でそのやり方を見ていきましょう。

書式設定データの作り方

書式設定データ.format.ps1xmlの書式についてはMSDNにリファレンスがあるので、これを読めば自分で一から作成することは可能です。ですがそれはちょっと面倒くさいので、既存の書式設定データをベースに、独自型用に修正していくのがお勧めです。

書式設定データはGet-FormatDataコマンドレットで取得でき、Export-FormatDataコマンドレットでファイルとして出力できます。なお、Export-FormatDataコマンドレットの出力XMLファイルは改行コードが入っていなくて見づらいので、XmlDocumentとして再度読み込んでSave()するという小細工を施すのがお勧めです。先ほどのProcessクラス(System.Diagnostics.Process)の書式設定データをファイル化するには以下のようなスクリプトを実行します。

$ps1xml="process.format.ps1xml"
Get-FormatData System.Diagnostics.Process | Export-FormatData -Path $ps1xml -IncludeScriptBlock
([xml](Get-Content $ps1xml)).Save((Join-Path (Get-Location) $ps1xml))

このスクリプトを実行すると、Processクラスの書式設定データをprocess.format.ps1xmlファイルとして出力できます。

出力した.format.ps1xmlはPowerShell ISE(ただしv3の)で開くのがお勧めです。ちゃんとXMLノードを折りたたみできるので。

さて、出力した.format.ps1xmlファイルをつらつらと眺めると、実際の出力書式の定義はビュー(View)という単位で行われていることがわかります。View要素の下にはName要素(ビューの名前)、ViewSelectedBy要素(ビューを反映する対象の型)、TableControl要素(表の書式)があります。

TableControl要素の下にはTableHeaders要素とTableRowEntries要素が含まれており、前者は表のヘッダーに記載するラベルやその幅などをTableColumnHeader要素に一つ一つ定義し、後者は表の本体に表示するオブジェクトのプロパティ値をTableColumnItem要素に一つ一つ定義しています。

TableColumnItem要素は単純にプロパティ値を表示させるならPropertyName要素にプロパティ名を書くだけでOKです。スクリプトの結果を表示させるならScriptBlock要素内にスクリプトを書きます。ScriptBlock要素内で自動変数$_に1オブジェクトが格納されています。

結局のところ、表に表示したいプロパティの分だけ、TableColumnHeader要素(プロパティ名のラベル)とTableColumnItem要素(プロパティ値)を1:1で定義していけばOKです。

以上を踏まえてprocess.format.ps1xmlを改変して、前回作成したWinscript.Driveクラスの書式設定ファイルdrive.format.ps1xmlを作成してみました。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<Configuration>
  <ViewDefinitions>
    <View>
      <Name>drive</Name>
      <ViewSelectedBy>
        <TypeName>Winscript.Drive</TypeName>
      </ViewSelectedBy>
      <TableControl>
        <TableHeaders>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Name</Label>
            <Width>4</Width>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>VolumeName</Label>
            <Width>15</Width>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Type</Label>
            <Width>15</Width>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>RootPath</Label>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Size(GB)</Label>
            <Width>25</Width>
            <Alignment>Right</Alignment>
          </TableColumnHeader>
          <TableColumnHeader>
            <Label>Used(%)</Label>
            <Width>7</Width>
            <Alignment>Right</Alignment>
          </TableColumnHeader>
        </TableHeaders>
        <TableRowEntries>
          <TableRowEntry>
            <TableColumnItems>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>Name</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>VolumeName</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>Type</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <PropertyName>RootPath</PropertyName>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <ScriptBlock>[int]($_.Size/1GB)</ScriptBlock>
                <FormatString>{0:#,#}</FormatString>
              </TableColumnItem>
              <TableColumnItem>
                <ScriptBlock>[int]($_.UsedSpace*100/$_.Size)</ScriptBlock>
              </TableColumnItem>
            </TableColumnItems>
          </TableRowEntry>
        </TableRowEntries>
      </TableControl>
    </View>
  </ViewDefinitions>
</Configuration>

前回作成したスクリプトを実行後、このdrive.format.ps1xmlファイルを

Update-FormatData -AppendPath .\drive.format.ps1xml

のようにして現在のセッションに読み込んでやることで、以降は定義した関数を実行すると、

PS> Get-Drive
Name VolumeName      Type            RootPath                  Size(GB) Used(%)
---- ----------      ----            --------                  -------- -------
C:                   LocalDisk       C:\                            112      88
D:                   LocalDisk       D:\                            466      63
Q:                   CompactDisc     Q:\                                       
V:                   NetworkDrive    \\server\D                   1,397      64

このように定義した型のオブジェクトに対しても、綺麗な書式で出力することができるようになるわけです。

まとめ

ここまで全三回にわたって、「関数の定義」「型の定義」「出力書式の定義」の基本のきについて説明してきました。基本とはいえ、PowerShellでがっつりとちゃんとした関数を書く上で真っ先に押さえておかないといけないことばかりですし、逆にここまで必要最小限に絞った記事もあまりないかなと思い、まとめてみました。参考にしていただければ幸いです。

さて、PSアドベントカレンダー2012もこれで終わりです。皆様、よいクリスマス…はもう終わりなので、よいお年を!

※終わりと言っておきながら実は明日以降、ロスタイムとしてもうひとかたご登場の予定です。ご期待ください。

2011/05/16

昨日の記事で取り上げたJavaScriptSerializerを用いると、連想配列から楽にJSONを作成できることが分かったのですが、この記事を書いていて思ったのは、「PowerShellの連想配列って意外に使えるな」という点でした。

現在のところ、PowerShellは独自のクラスを記述する方法がありません(Add-Typeコマンドレットを用いてC#などでクラスを書いて利用することはできますが)。Add-Memberコマンドレットを用いると、既存のオブジェクトに対し、任意のプロパティやPowerShellスクリプトで記述したメソッドを追加することはできます。素のオブジェクトであるPSObjectをNew-Objectして作ったオブジェクトでもこれは可能なので、一応ユーザー定義オブジェクトを作ることは可能です。ですが、Add-Memberコマンドレットを使うのはちょっとめんどくさいです。

Windows PowerShellインアクション」ではAdd-Memberを使いPowerShellの関数を駆使してクラス定義構文のようなものを実装した例はありますが、いささか大仰な感は否めません。

しかし連想配列をユーザー定義オブジェクト代わりに使うと、簡単にできますしそこそこ便利に使えます。

連想配列をオブジェクトの代わりにすることのメリットとデメリット

連想配列をオブジェクトの代わりにすることのメリットは以下の三点があるかと思います。

  1. 簡単な記述(連想配列のリテラル)でオブジェクトが作成できる
    PowerShellの連想配列リテラル@{}を使うことで、簡単に記述できます。またそれを配列化するのも@()を使うと容易です。
    $pcItems=
    @(
        @{
            code=25;
            name="ハードディスク2TB";
            price=7000;
        },
        @{
            code=56;
            name="メモリ8GB";
            price=8000;
        }
    )
  2. ドット演算子で値の参照、設定ができる
    PowerShellの連想配列は「連想配列[キー名]」のほかに、「連想配列.キー名」でもアクセスできる。
    Write-Host $pcItems[1].name # 値の参照
    $pcItems[1].name = "test" # 値の設定
    $pcItems[0].maker = "Seagate" # 要素の追加
    
  3. 連想配列の配列に対してWhere-Objectコマンドレットでフィルタをかけることができる
    これは2とも関係しているのですが、通常のオブジェクトと同様にWhere-Objectコマンドレットでのフィルタ、ForEach-Objectコマンドレットでの列挙が可能です。
    $pcItems|?{$_.price -gt 7000}|%{Write-Host $_.name}

このようにメリットはあるのですが、本物のオブジェクトではないのでそれに起因するデメリットがいくつかあります。

  1. 要素(プロパティ)をいくらでも自由に追加できてしまう
    これはメリットではあるのですが、デメリットでもある点です。後述するデメリットのせいで、同じキーをもつ連想配列の配列を作ったつもりでも、どれかのキー(プロパティ名)を間違えていた場合、それを検出するのが困難です。
  2. メソッドがうまく記述できない
    連想配列要素にスクリプトブロックを指定し、&演算子で実行することでメソッド的なことはできます。しかしこのスクリプトブロック内では$thisが使えず、オブジェクトのプロパティにアクセスすることができないのでいまいちです。
    $pcItem= @{
        name="ハードディスク2TB";
        price=7000;
        getPrice={Write-Host $this.price};
    }
    &$pcItem.getPrice # 何も表示されない。$thisが使えない
    # getPrice={Write-Host $pcItem.price}ならOKだが…
  3. Get-Member、Format-List、Format-Tableなどが使えない
    これらのコマンドレットはあくまで連想配列オブジェクト(Hashtable)に対して行われるので、意図した結果になりません。たとえば$pcItems|Format-Listした場合、
    Name  : name
    Value : ハードディスク2TB
    
    Name  : code
    Value : 25
    
    Name  : price
    Value : 7000
    
    Name  : name
    Value : メモリ8GB
    
    Name  : code
    Value : 56
    
    Name  : price
    Value : 8000
    こんな表示になってしまいます。
連想配列をユーザー定義オブジェクトに変換する関数ConvertTo-PSObject

このように、連想配列の記述のお手軽さは捨てがたいものの、いくつかの問題点もあるのが現実です。そこで連想配列のお手軽さを生かしつつ、ユーザー定義オブジェクトの利便性も取るにはどうすればいいか考えました。結論は、「連想配列を変換してユーザー定義オブジェクトにする関数を書く」というものでした。それが以下になります。

#requires -version 2
function ConvertTo-PSObject
{
    param(
        [Parameter(Mandatory=$true, ValueFromPipeline=$true)]
        [System.Collections.Hashtable[]]$hash,
        [switch]$recurse
    )
    process
    {
        foreach($hashElem in $hash)
        {
            $ret = New-Object PSObject
            foreach($key in $hashElem.keys)
            {
                if($hashElem[$key] -as [System.Collections.Hashtable[]] -and $recurse)
                {
                    $ret|Add-Member -MemberType "NoteProperty" -Name $key -Value (ConvertTo-PSObject $hashElem[$key] -recurse)
                }
                elseif($hashElem[$key] -is [scriptblock])
                {
                    $ret|Add-Member -MemberType "ScriptMethod" -Name $key -Value $hashElem[$key]
                }
                else
                {
                    $ret|Add-Member -MemberType "NoteProperty" -Name $key -Value $hashElem[$key]
                }
            }
            $ret
        }
    }
}

ご覧のようにコード的には割にシンプルなものが出来ました。連想配列またはその配列をパラメータにとり、またはパイプラインから渡し、連想配列要素をプロパティまたはメソッドに変換してPSObjectにAdd-Memberしてるだけです。-recurseパラメータを付けると連想配列内に連想配列がある場合に再帰的にすべてPSObjectに変換します。

それでは実際の使用例を挙げます。

# 一番単純な例。パラメータに連想配列を渡すとPSObjectに変換する。
$book = ConvertTo-PSObject @{name="Windows PowerShell ポケットリファレンス";page=300;price=2000}
Write-Host $book.name # 「Windows PowerShell ポケットリファレンス」と表示
$book.name="test" # プロパティに値をセットする
Write-Host $book.name # 「test」と表示
#$book.size="A5" # 存在しないプロパティに値を代入しようとするとエラーになる

# 連想配列をコードで組み立てていく例。
$mutaHash=@{} # 空の連想配列を作る
$mutaHash.name="mutaguchi" # キーと値を追加
$mutaHash.age=32
$mutaHash.introduce={Write-Host ("私の名前は" + $this.name + "です。")} # スクリプトブロックを追加
$mutaHash.speak={Write-Host ($args[0])} # パラメータを取るスクリプトブロックを追加
$muta = $mutaHash|ConvertTo-PSObject # 連想配列はパイプラインで渡すことができる
$muta.introduce() # 「私の名前はmutaguchiです。」と表示
$muta.speak("こんにちは。") # 「こんにちは。」と表示

# 連想配列の配列→PSObjectの配列に変換
$stationeryHashes=@()
$stationeryHashes+=@{name="鉛筆";price=100} 
$stationeryHashes+=@{name="消しゴム";price=50}
$stationeryHashes+=@{name="コピー用紙";price=500}
$stationeryHashes+=@{name="万年筆";price=30000}
$stationeries = ConvertTo-PSObject $stationeryHashes
# "200円以上の文具を列挙"
$stationeries|?{$_.price -ge 200}|%{Write-Host $_.name} # 「コピー用紙」と「万年筆」が表示

# 連想配列の配列をリテラルで一気に記述する
$getPrice={Write-Host $this.price} # 共通のメソッドを定義
$pcItems=
@(
    @{
        code=25;
        name="ハードディスク2TB";
        price=7000;
        getPrice=$getPrice
    },
    @{
        code=56;
        name="メモリ8GB";
        price=8000;
        getPrice=$getPrice
    },
    @{
        code=137;
        name="23インチ液晶ディスプレイ";
        price=35000;
        getPrice=$getPrice
    }
)|ConvertTo-PSObject
$pcItems[1].getPrice() # 「8000」と表示
$pcItems|Format-List
<#
表示:
name  : ハードディスク2TB
code  : 25
price : 7000

name  : メモリ8GB
code  : 56
price : 8000

name  : 23インチ液晶ディスプレイ
code  : 137
price : 35000
#>

# 連想配列の中に連想配列を含めたもの→PSObjectをプロパティの値に持つPSObject
$blog=
@{
    utl="http://winscript.jp/powershell/";
    title="PowerShell Scripting Weblog";
    date=[datetime]"2011/05/16 00:25:31";
    keywords=@("スクリプト","PowerShell","WSH"); # 配列を含めることもできる
    author=@{name="mutaguchi";age=32;speak={Write-Host "ようこそ私のブログへ"}} # 連想配列を含める
}|ConvertTo-PSObject -recurse # -recurseパラメータを指定すると再帰的にすべての連想配列をPSObjectに変換する
$blog.author.speak() # 「ようこそ私のブログへ」と表示
Write-Host $blog.keywords[1] # 「PowerShell」と表示
# ※配列要素に連想配列以外の値が含まれている場合は展開しない

このように簡単な関数一つで、連想配列にあった問題点をすべて解消しつつ簡単な記述で独自のオブジェクトを記述できるようになりました。おそらくかなり便利だと思いますのでぜひ使ってみてください。

余談:ScriptPropertyを使う場合

余談ですが、今回使用したNotePropertyはプロパティに代入できる型を指定したり、リードオンリーなプロパティを作ったりすることができません。そういうのを作りたい場合はScriptPropertyを使います。Add-Memberコマンドレットの-valueパラメータにゲッターを、-secondValueパラメータにセッターをそれぞれスクリプトブロックで記述します。

しかしこいつはあまりいけてないです。これらのスクリプトブロック内で参照するフィールドを別途Add-MemberでNotePropertyを使って作成する必要があるのですが、これをprivateにすることができません。よってGet-Memberでもばっちり表示されてしまいますし、フィールドを直接書き換えたりもできてしまいます。

また今回のように連想配列をPSObjectに変換する場合はprivateフィールド名も自動生成する必要があるのですが、それをScriptProperty内のゲッター、セッターから取得する方法がなく、たぶんInvoke-Expressionを使うしかありません。

これらを踏まえて元の連想配列要素の値の型を引き継ぎ、それ以外の型を代入できないようにしたScriptPropertyバージョンも一応書いてみました。ConvertTo-PSObject関数のelse句の部分を以下に置き換えます。

#$ret|Add-Member -MemberType "NoteProperty" -Name ("_" +$key) -Value $hash[$key]
"`$ret|Add-Member -MemberType ScriptProperty -Name $key -Value {[" + $hash[$key].gettype().fullname + "]`$this._" + $key + "} -SecondValue {`$this._" + $key + "=[" + $hash[$key].gettype().fullname + "]`$args[0]}"|iex

まあこれはいまいちなんで参考程度に。

2012/08/23追記
この記事を書いた時は知らなかったのですが、実は単にNotePropertyだけを持つユーザー定義オブジェクトを作成するのであれば、もっと簡単な方法があります。

# PowerShell 1.0
$o=New-Object PSObject|Add-Member noteproperty Code 137 -pass|Add-Member noteproperty Name 23インチ液晶ディスプレイ -pass

# PowerShell 2.0
$o=New-Object PSObject -Property @{Code=137;Name="23インチ液晶ディスプレイ"}

# PowerShell 3.0
$o=[pscustomobject]@{Code=137;Name="23インチ液晶ディスプレイ"}

3つのコードはほぼ等価です。PowerShell 2.0と3.0では連想配列リテラルを用いて簡単にカスタムオブジェクトを作れるようになりました。

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2011/05/16/199086.aspx

2007/11/27

True

どっちか要らない子なんじゃ・・・違いがわからないよー

これだけではなんなのでミクシィから適当にコピペ

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[powershell]new-service何のために
2007年11月26日19:04

あるのかよくわからんー
新しくサービスを登録するっていうんだけど、そういうのってインストーラーの仕事じゃ・・・
おまけにRemove-Serviceコマンドレットがないから作っても削除できないw
sc.exe delete hoge
としないといけない。
sc delete hogeだとSet-Contentのエイリアスが動いちゃうw
なんかすげー危ないコマンドレットな気がするよ。

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VistaにはWin32_LogicalMemoryConfigurationないんだ

http://msdn2.microsoft.com/en-us/library/aa394181.aspx
Windows XP and Windows Server 2003: This class is no longer supported. Use the Win32_OperatingSystem class instead.

ほう

 

----------------------------------------------------------------------------------------------------

http://www.anchorsystems.co.jp/anchor/ashp/netmon/faq.html
ファイヤウォールが WMI 呼び出しをブロックしてしまうためです。 Windows 2003 SP1 と Windows XP では、デフォルトでファイヤウォールが ON になっています。ファイヤウォールに WMI 呼び出しを通過させるようにするには、以下のスクリプトを実行してください。
Set objFirewall = CreateObject("HNetCfg.FwMgr")
Set objPolicy = objFirewall.LocalPolicy.CurrentProfile
Set objAdminSettings = objPolicy.RemoteAdminSettings
objAdminSettings.Enabled = TRUE
これで WMI 呼び出しが許可されます。

ファイアウォール嫌いー

リモートでGet-WMIObjectするときにひつよう

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[PowerShell]Get-Serviceしょぼすぎ
2007年11月26日00:55

Get-Serviceの戻り値が.NETのSystem.ServiceProcess.ServiceControllerなんすけど、Descriptionプロパティとかないねんな。
でもSet-ServiceでDescriptionを設定できたりする。どうやってちゃんと設定できたかを確認するかはget-wmiobject win32_serviceで調べるらしいwなんだこの中途半端な実装は。
ServiceControllerオブジェクトに対しps1xmlファイルでDescriptionやStartModeをScriptPropertyにして実装しとけよーと思った。せっかく拡張できるんだからさ。

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Select-String使えん・・・
2007年11月25日00:10

PS C:\script> select-string "aa" *.ps1
attrib.ps1:7: # Get-Item?R?}???h???b?g??p???AAttributes?v???p?e?B??B
文字化けしとるがな
Shift-JISのファイルも検索・表示できないとはかなり終わってますね
せめて文字コードを指定できるようにしてくれー

UTF8はいけます
 
.NET Frameworkには文字コード判別のクラスとかないのかな・・・
前探してなかった気もする
文字コードを判別する: .NET Tips: C#, VB.NET, Visual Studio
http://dobon.net/vb/dotnet/string/detectcode.html
こういうごり押しが必要なのねー

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あと&{スクリプトブロック} は、C#の{}空ブロックと同じことができるらしいー

要するに変数がその中でのみ使われてスコープ抜けたら破棄されるという

これを応用すればtrap文でtry catchみたいなこともできるらしいー

詳しくはPowerShellインアクションを買おう!w

元記事:http://blogs.wankuma.com/mutaguchi/archive/2007/11/27/110583.aspx


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